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「We Must Do It!」 エマニュエル・マクロン大統領就任1年目のインタビュー

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写真の引用元:francais.rt.com

 

フランス全土で広がっている不満を納得させ、対応するとし、4月12日(木)13:00、フランスTV(TF1)でエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領へのインタビューが行われました。インタビューが行われた場所はフランス北西部オルヌ県、1083人が暮らす自治体ベルデュイ(Berd'huis)の小学校。司会は1988年以来、13時の顔としてニュースを担当しているJean-Pierre Pernaut。彼もマクロン大統領と同じアミアン出身です。 

マクロン大統領はSNCF(フランス国鉄)改革、住宅税の廃止、県道での速度制限(80kmまで)、年金受給者の怒り、シリアへの国際抗議....等々彼の政策について説明。 シリアの質問からインタビューが始まりました。

 

マクロンの政策 

シリアへの決定時期

マクロン大統領は、バッシャール・アル=アサド(Bashar Al-Assad)政権が化学兵器を使用しているという証拠を持っており、「最も有用で効果的な時期にタイムリーな決定を下す」と約束した。

 

SNCF(フランス国鉄)の改革

鉄道労働者の抗議にもかかわらず、SNCF(フランス国鉄)の改革についての質問に対し、「SNCFは現代化しなければならない。正しい答えは改革をやめることではなく、それを一緒にすることだ。我々は組織がより良くなることを確認するだろう」と主張。

「このストライキのために、苦しんでいる仲間の市民に必要なすべての配慮をする」とし、「SNCFの改革に多くの不実が広がっている事を後悔している。」と述べた。それは、SNCF債務が国によって部分的に、徐々に引き継がれることを保証するもので、SNCFが公的企業であることを絶対的に保証している。

 

CSG(社会保障負担金)の上昇

社会保障負担金 (CSG)の上昇に対する高齢者の怒りに対し、「年金受給者が理解してくれていると分かっています。私はフランスの連帯システムの枠組みの中に全て戻したいと思います。」と発言した。

 

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住宅税の廃止

マクロン大統領は、「後悔していません。最も不公平な税だ」と述べ、「目的はフランス人全員が免除される(5年間の間に達成)」と発言。

 

県道の最高速度80km

いくつかの道路で最高速度を80kmに制限。うまくいかなければ、2年間の実験の後は続行しないとした。また、この期間中に収集されたお金は、道路の負傷者を治療または癒す病院に寄付されると付け加えた。

 

従業員250人未満の企業での利益分配の免除

2019年1月1日から、利益分配(ボーナス)は従業員250人未満の企業の社会保障拠出から免除される。

社会保障拠出とは、社会保険事業に必要な費用を賄うため,被保険者とその事業主が納入する負担金。

 

国の負債

「国は過去30年以上に渡り提起された負債を背負っています。負債は私たちが子供たちに残すものです。私たちは狂っています!このシステムを停止する必要があります。 債務は2重の税金です。」と述べた。

 

サラフィズムとテロリズム

 「サラフィズム(サラフィー主義)と呼ばれるものに注意を払わなければならない」、「共和国の法律を尊重せず、暴力につながるものを説教するモスクや人々がいる」と述べた。これらのモスクは閉鎖されることを去年秋に法律で可決している。

また、「極端な宗教的根本主義は我が国の問題です。しかし、この問題をイスラム教を信じる全ての市民と混同してはならない。」と付け加えた。

サラフィー主義 - Wikipedia

 

ショコラ試験はない

大学における改革に反対する学生抗議運動について「ショコラの試験はありません!今年末に試験を受けるには、改訂する必要があります。」と警告。

このフレーズを聞いた時、マクロンもうまいこと言うなぁと吹き出しそうになった。「試験は甘くはない」をショコラに置き換えた彼のセンスに一本!

 

まとめ 

今回、珍しくお昼のニュースで自身のビジョンを語ったマクロン大統領(歴代大統領は夜20時のゴールデンタイムに発言することが多かった)。

いやはや、彼の大胆不敵かつエネルギッシュな演説に釘付けになりました。(洗脳されそうな勢い!)元銀行家らしく、国の負債に対する彼の視点は鋭く、「30年もの間、国の政策は底辺から行われていなかった」と指摘。

マクロンの政策は急ピッチすぎる。」とのフランス国民の声に対しては、「世界は急速に動いている。フランスはそれに乗り遅れている。私たちはできる限り早く改革をやらなければならない。」と主張。

本当の意味での改革はトロトロやっていてはできない。改革をすると決めたら多少のリスクを伴うにしても新手の政策もありなのかもしれない。 

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フランスで抗議運動が多いのは、それによって政治が変わるだろうという国民のがんとした思いがあるから(事実、抗議運動で政策が変わったことがある)。ただ、マクロン大統領の場合、歴代大統領のごとくとはいかないかもしれない。

諦めない頑固なフランス人。SNCF(フランス国鉄)にエアーフランスまで乗っかり、これではフランス国民も大迷惑はばかりない。4月22日(日)にはまたもや大規模な抗議運動が行われる。

マクロン大統領の任期はあと4年。明確な彼のビジョンはどれだけ全うされるだろうか、そしてフランスはいい意味で変わることができるだろうか.....。マクロンの思いと国民のそれには至る所でずれが生じ始めているようだ。

 

追記:今週末、マクロン大統領の2回目のインタビューが日曜日夜に放送されます。(RMC-BFMTVとMediapartとの共通インタビュー)